自民党議員やコメンテーターが統一教会を「擁護」しているように見えるのはなぜか!?

連日報道される旧統一教会と政治の関係。それこそ容疑者の思う壺ではないかと危惧するコメンテーターもおり、「自民党と旧統一教会は関係ない」と言い切る人もいる。……
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元足利市長の私が体験した「旧統一教会」の選挙妨害とその手口の一部始終。
開き直る自民党議員
 安倍晋三元首相が山上徹也容疑者に殺害されてから、1カ月半が経過した。
 山上容疑者の母親は旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の信者で、山上容疑者は「教会に強い恨みを抱いていたため、犯行に及んだ」と供述しているという。旧統一教会は、信者をマインドコントロールし、高額な献金を勧誘するなど、厳しい監視の目が向けられてきた。
 旧統一教会との関係が次々と明るみに出ているにもかかわらず、自民党の国会議員は開き直ったような態度をとり続けている。自民党の福田達夫元幹事長は「何が問題なのかよくわからない」と述べ、批判に応えて説明文書を配布した。萩生田光一政調会長は、選挙公示前に生田明子参院議員を伴って旧統一教会の関連施設を訪問し、事実を認めたという。
 その結果、岸田内閣の支持率は急落した。読売新聞の世論調査では51%で、内閣改造前の水準から6ポイント下がり、過去最低となった。共同通信の調査では、政治家は旧統一教会や関連団体と「関係を断つべきだ」と答えた人が84.7%に上った。
旧統一教会への批判
 そんな中、あえて「政治家は旧統一教会(と自民党)批判を控えるべき」と主張する人たちもいる。
 例えば、前大阪府知事の橋下徹氏は、8月5日放送の「ゴゴスマ」で次のように述べた。
 旧統一教会問題について)話すことは大事だと思うし、間違っていることは間違っていると言うべきだと思うが、法律の範囲を超えて過剰に攻撃するのは、山上容疑者の意図するところと同じだ
 とコメントしている。
 7月31日放送の『サンデージャポン』では、爆笑問題の太田光さんが
 旧統一教会の問題を追及する)きっかけがテロだったということを、マスメディアはもっと認識すべきです。要するに、潜在的に社会に不満を持っている人たちが、あたかもテロが有効であるかのようにこの運動を見ているのだろう。
 社会に対して潜在的に不満を持っている人たちが、この動きをテロが有効であるかのように見ているのだろう」と発言したのだ。この発言がSNS上で大炎上したため、8月14日放送の同番組で改めて発言した。
 8月14日の同番組の放送では、次のように改めて発言した。”(旧統一教会を)追及すると同時に、山上容疑者のやったことが有効なことではないということを、同じ熱量で伝えていかなければならない。(少なくとも、テレビを見ている人の中には、こうすれば世間に取り上げられると勘違いしている人がいることを、マスコミは自覚してほしいと感じた)」と述べた。
 政治ジャーナリストの田崎史郎氏は7月12日、「羽鳥慎一モーニングショー」の取材にこう語った。
 安倍さんと旧統一教会がどうしてつながるのか? と語っている。山上容疑者がつないだから、犯行に及んだのです。安易につなげないほうがいいと思う。(現在、安倍氏と旧統一教会との間に関係はない)
 さらに田崎氏は、11日放送の同番組で「安倍さんと旧統一教会はつながらないほうがいいと思う。
 自民党が旧統一教会の主張をそのまま受け入れる可能性は低いと思う」と述べた。
 国際政治学者の三浦瑠麗氏は、7月12日の『めざまし8号』で「世界には宗教をめぐるトラブルがたくさんある」と発言している。
 世界には宗教をめぐるトラブルがたくさんある。こういうことが起きて、安倍さんが射殺されたと無批判に報道するのは、ある意味、安倍さんにも責任の一端があるという印象操作になる」と警鐘を鳴らしました。
 と注意を促した。
 社会学者の古市憲寿氏は8日の同番組で
 社会学者の古市憲寿氏は8月8日の同番組で、「政治家というのは、票を得るために何でもやる人たちです。だから、当然、宗教などの団体と付き合う。ただ、一部報道が過熱して、旧統一教会への批判が起こっているようですが、もちろん批判すべきものは批判すべきだし、犯罪行為を糾弾することは必要です」