知り合いの話地元の峠道を整備しようとした際どうしても切れなかった木があったと言う。
拾おうとした作業員が怪我をしたり工具や機械が突然動かなくなったりして結局皆が近寄るのを嫌がるようになり放っておかれることになったのだと。
他はまっすぐにしき直された道がそこだけ気を回り込むような変なカーブを描いているのはそういった理由かららしい。
知り合いはその工事現場へ資材を運びに行った折にその木を見たそうだそしたらなぼんやりやけど見えたんや木の上にでっかい猿みたいなやけど透き通った何かがおった。
慌てて見えない浮遊を装い資材を手早く降ろして現場を後にする。
あんなもんが空いてはるんじゃあの日はちょっと綺麗やろな帰りの運転中しみじみとそう思ったそうだ。